アメリカの鳥

超大型版鳥類図鑑『アメリカの鳥』全4巻

 画家で博物学者のジョン・ジェームス・オーデュポン(1785-1851)が1827年から38年までに刊行した超大型鳥類図鑑『アメリカの鳥』(全4巻、435枚の図版入り)はアメリカ人が出版した本として最も価値があると言われてきた。

 1854年アメリカ東インド艦隊司令長官ペリーは、2度目の日本来航の際、このセットを13代将軍徳川家定に贈呈しているか、今日この本の所在はわかっていない。

 オーデュポン生誕200年記念として、ニューヨークのアベヴィル出版社とオーデュポン鳥類学会の共同で復刻版(総革装150部・無線綴じ200部)の制作計画が進められ、ティニ・ミウラに解体・修理・製本・デザインが依頼され、学会所蔵のダブル・エレファント・フォリオ版(100×70×7~10cm)の大きな初版本が日本に空輸されてきた。

 復刻版の見返しのマーブル紙制作は三浦永年が担当。110×80cmの中性紙6000枚を制作するのに1年を要した。

 本文用紙はこの本のため鳥類学会と出版社の名前の透かし入り中性紙がアメリカで作られ、印刷は凸版印刷株式会社が全て手造りで行った。全4巻と解説書全7巻の1セットあたりに使用された革は大型豚革16頭分にもなり、表紙の革にほどこされた金箔押し作業は、1セットあたり57回というすべての分野で最高の技術を駆使して復刻版が制作された。

 現在、その価値時価15億円とも言われるこの本はワシントンDCにあるスミソニアン国立自然史博物館とここ宮城芸術文化館で見ることができる。

凸版印刷株式会社の図書室にて

アトリエ・ミウラにて『アメリカの鳥』を解体するティニ・ミウラ氏

アトリエ・ミウラにて解体作業を取材する取材陣

すべて実物大で描かれた鳥たち

宮城芸術文化館での展示(1)

宮城芸術文化館の展示(2)

宮城芸術文化館

『みやぎの明治村』登米市にある20世紀につくられた最も価値のある世界最大の本と 日本で唯一マーブルペーパーを展示している美術館です。

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